「歯磨きは永遠なり」

宇宙の果てでも、僕らは歯を磨く
「もし明日から宇宙ステーションで暮らすことになったら?」
そんな空想をしたとき、
真っ先に思い浮かぶのは無重力体験や、
窓から見える青い地球の姿かもしれません。
でも、実際の生活はもっと地味で、地続きなものの積み重ねです。
たとえ銀河のどこにいたとしても、
僕たちは朝起きて、そして寝る前に、
必ず一本の歯ブラシを手に取ることになります。
そう、**「歯磨きは永遠なり」**.

宇宙での「あと片付け」に学ぶ、日常の尊さ
宇宙飛行士の歯磨きが地球と決定的に違うのは、
その「あと片付け」です。
重力のない世界では、
洗面台にペッと吐き出すことはできません。
彼らは磨いた後の泡をそのまま飲み込むか、
ティッシュに吸わせます。
「飲み込むなんて!」と驚くかもしれませんが、
それは宇宙という極限環境において、
水がどれほど貴重で、
自分たちの出した汚れをどう処理すべきかという現れでもあります。
場所が変われば作法は変わる。
「汚れを落として健やかでいたい」という願いだけは、
地球にいても宇宙にいても変わりません。
もし宇宙に歯医者さんがいなければ、
僕たちは今よりもずっと必死に、
丁寧に磨くはずです。
その「必死さ」は果たして正しいのでしょうか?
制限された環境が教えてくれる「健康の本質」
宇宙での食事は制限されています。
甘いお菓子が溢れているわけでも、
深夜にラーメンを食べられるわけでもありません。
実は、不自由な宇宙生活の方が、
地球での自堕落な生活よりずっと虫歯になりにくく、
健康的なのかもしれません。
僕たちはよく「どこか遠くへ行けば健康になれる」と考えがちです。
誰もいない田舎へ行き、
誰とも比べることのない静かな生活を送れば、
ストレスも消えて、
口の中の小さな細菌のことなんて忘れてしまうのではないか?と。
しかし、
どこまで逃げても、
自分の体からは逃げられません。
健康を守るのは、
環境の変化ではなく、
日々の小さな「選択」の積み重ねです。

「完璧」を目指さない、継続のトレーニング
ここで一つ、大切なアドバイスがあります。
それは、**「完璧な歯磨きを毎日続けようとしないこと」**です。
意外に聞こえるかもしれませんが、
トレーニングと同じで、
やり過ぎは毒になります。
筋肉を鍛えようとしてオーバーワークで怪我をするように、
一生懸命になりすぎて歯茎を傷つけてしまっては本末転倒です。
歯磨きの目的は、あくまで「汚れを落として健康でいること」。
100点満点の完璧なブラッシングを1日だけやるよりも、
60点の「ちょっとずつ」を毎日、
一生続けていくことの方が、
体にとっては遥かに価値があります。
宇宙飛行士の気分で鏡の前
「さあ、今日も歯を磨かなくちゃ」
そう思うと少し面倒に感じることもあります。
そんな時は自分を宇宙飛行士だと思い込んでみてください。
この一本のブラシが、
過酷な宇宙空間で自分の体を守るための大切なミッションなのだと。
宇宙へ行こうが、
田舎に隠居しようが、
都会の喧騒の中で働いていようが、
やることは同じです。
歯を磨き、
汚れを落とし、
自分の体をメンテナンスする。
歯磨きという行為は、
生活の中のほんの一部に過ぎません。
その「ほんの一部」を淡々と、
心地よく続けていけることこそが、
本当の意味での「健康的な生活」なのだと思います。
どこへ行っても、
何歳になっても、
僕らの旅は続きます。
明日の朝も、
宇宙のどこかで(あるいは自宅の洗面所で)、
私たちは鏡に向かってブラシを動かしているはずです。
「歯磨きは永遠なり」
さあ今夜は、
宇宙飛行士の気分で、
軽やかに磨き始めましょう。

■監修歯科医師

東京歯科大学卒業。東京歯科大学水道橋病院 補綴科にて臨床経験を積み、その後、矢崎歯科医院、永井歯科 分院長として幅広い診療に従事。
三愛病院 歯科口腔外科では非常勤として全身管理を要する患者にも対応し、補綴治療・咬合管理・歯周治療の知見を深める。
これまで診療してきた数多くの患者さまから学んだのは、
「歯を傷つけるのは、怠けではなく“気づけなかったクセ”」という事実でした。
丁寧に磨いているのに痛みが出てしまう。
毎日がんばっているのに、同じ場所だけトラブルが起きてしまう。
そうした悩みを“やさしく解決できる道具をつくりたい”という思いから、ハミガクの歯ブラシ開発・改善プラン監修に携わっています。
「毎日の歯みがきを、もっとやさしく、もっと楽しく」




